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お薬研究所 : 2010年10月号-#3 [2010.10.28up]

お薬研究所では「薬局でのこんな相談」や「病気の話」など、皆さまの健康に役立つ情報を掲載しております。
  » サプリメント「レスベラトロール」
     ├ 1. 概要
     ├ 2. アンチエイジングって何
     ├ 3. レスベラトロールの効き目
これまでの記事(直近3件)
  » 2010.10.20 お薬研究所:2010年10月号-#2 こんな相談「坐剤の利点と不便な点」
  » 2010.10.12 お薬研究所:2010年10月号-#1 病気の話「痛風」
  » 2010.09.23 お薬研究所:2010年9月号-#3 こんな相談「貧血について」

サプリメント「レスベラトロール」

ぶどうレスベラトロールが注目を集めたのは、2006年にハーバード大学と米国立老化研究所の研究員らが画期的な研究結果を出したことに始まります。彼らの研究は、肥満を起こさせたマウスにレスベラトロールを大量に投与したところ、肥満による悪影響が減少し寿命も延びたというものです。 マウス 高脂肪・高カロリー食を与え続けたマウスは、やがて糖尿病の兆しが現れ肝臓はひどく肥大し通常の食事を与えられているマウスよりも寿命は短かったのですが、高脂肪・高カロリー食と一緒にレスベラトロールを与えたマウスには、血糖の上昇や肝臓の肥大もなく通常食のマウスとなんら変わりがないばかりでなく、肥満となったマウスはその運動能力も低下することがありませんでした。 美食家が多いと言われるフランス人、濃厚なソースが特徴のフランス料理でもわかるように高脂肪・高カロリー食を食べています。しかし、ヨーロッパの中で最も寿命が長いのです。これが“フレンチ パラドックス”といわれる所以ですが、その秘密はワインにあるのかもしれません。フランスでは、小さい頃からワインを薄めて飲んだりと世界で一番の赤ワイン消費国なのです。 赤ワイン レスベラトロールは、ブドウやピーナッツ等の食用植物に含まれているポリフェノールの一種で、天然の抗酸化物質です。 ブドウの皮の含有率が一番高く、その加工品である赤ワインは主な供給源です。しかし、アルコール摂取による健康への影響を考えると赤ワインを飲んでいれば大丈夫!は危険です。一日に摂取すると良いとされているレスベラトロール量は5~10mg程度ですが、赤ワイン1杯の含有量はおよそ0.6mgです。したがって、他のポリフェノールも含有したサプリメントで摂取する方が効果的と言えるでしょう。

アンチエイジングって何

イラストアンチエイジングとは、日本語に約すと“抗老化” “抗加齢”となります。これは、時計の針を止めるのではなく、針を少し戻してその歩みを遅らせることです。スキンケアだけでなく、サプリメント、ホルモン補充など体の中から若返りを図る全身的な老化防止が注目を集めています。

レスベラトロールの効き目

抗酸化作用
体の中に発生する活性酸素は、その激しい酸化力で臓器や細胞を攻撃し病気や老化の原因を作ると言われています。この活性酸素と脂肪が反応し、過酸化脂質となると血管壁に付着し動脈硬化を起こすのです。動脈硬化を放置していると高血圧・心臓疾患・血管障害などのさまざまな病気の発症リスクが高まります。レスベラトロールはこの活性酸素の発生を抑制する働きを持っています。さらに、血液をさらさらにすることから心筋梗塞や脳梗塞のリスクも軽減すると言われています。
アンチエイジング作用
アンチエイジング作用:レスベラトロールは、ヒストンを強固にすることでテロメアを酵素から守り短くなってゆくのを防いでいることがわかりました染色体の末端には、寿命を決めるテロメアという部分があります。テロメアの周囲にはヒストンと呼ばれる蛋白質が覆っておりテロメアを守っているのですが、細胞分裂のたびにこのテロメアは酵素の影響で短くなってゆき、やがてなくなってしまうと細胞は分裂を停止することとなり、いわゆる老化がおこります。レスベラトロールは、ヒストンを強固にすることでテロメアを酵素から守り短くなってゆくのを防いでいることがわかりました。
抗ガン作用
腫瘍細胞中に存在する“CYP1B1”という酵素がレスベラトロールを代謝すると“ビセアタンノール”という癌細胞を死滅させる毒性を持つ物質に変化させるという実験データをイギリスの研修チームが発表しました。
いつまでも若々しく、生活を楽しむためにも病気になって治療をするのではなく、病気にならないように上手にサプリメントを取り入れる工夫をしましょうこのように、レスベラトロールの効果については現在も多くの研究が進められています。いつまでも若々しく、生活を楽しむためにも病気になって治療をするのではなく、病気にならないように上手にサプリメントを取り入れる工夫をしましょう。
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